家族のこと。
これは多分重たい話になるのだと思う。
わかめの家族について話すためのカテゴリである。
わかめには父と、母と、父方の祖母、そして妹がいる。
現在わかめは一人暮らしを営んでいるのだが、その大元の発端となったのが、母の存在であった。
昔を掘り返せば良いことも悪い事もあった。
ただ、わかめにとってそれは世間一般の範疇を超えていたのだと、思う。
今日は、母の話をしようと思う。
私の母は、ある時から母親であることをやめてしまった。
そう感じている。
あれは、いつだったか、中学生の半ば。母方の祖父がパチンコ屋で急死した、あの時からか。
それとも住み慣れた賃貸の平家を道路拡張工事に伴い追い出され、引っ越すことになってからだろうか。
幼い頃の母の記憶は、夜遅くまでファミコンのFFをやっては朝起きられずに寝ている姿か、そのゲームに興じる後ろ姿が大半を占めていた。愛された記憶はたしかに、ある。スパゲティを茹でてくれた日、ケーキを買ってきてくれた日、熱に魘される私を看病してくれた日。
あの時はまだ、母親をしようとしてくれていた。不十分であったとしても。
母の話をする時はきっと、取り留めもない、むしろ収集をつける方が難しいような気がする。
何故なら私はまだ、迷っている。あの人を許していいのか、許せるのか、それとも。